潜熱回収型温水器のエコジョーズには、仲間がいます。それが「エコフィール」です。エコジョーズが都市ガスやLPガスを燃料にするのに対し、エコフィールは灯油を燃料にしています。都市ガスやプロパンガスが供給されていない地域や費用対効果で湯沸し器の燃料に灯油を選んだ家庭では、断然、優れたエネルギー効率のエコフィールがお勧めです。
写真提供:株式会社ノーリツ
エコフィールは灯油を燃やしてお湯をつくります。従来型の石油給湯器が捨てていた約200℃の燃焼ガスを再利用・再加熱することで、排気温度を約60℃にまで下げました。その分、熱効率は83%から、なんと、95%にまで高めることができたと同時に、二酸化炭素も13%削減できました。

図は従来型の石油湯沸し器とエコフィールの仕組みを図解したものですが、従来型がこれまで捨てていた200℃の排気を、エコフィールは2次熱交換器として再利用。最初に入ってくる冷たい水は、まず、200℃の熱量を持つ2次熱交換器で温められ、さらに1次熱交換器に進み、1500℃で再加熱されますから、熱効率が圧倒的にいいんです。結果、排気ロスは5%と極めてわずかに抑えらることになりました。
仕組みとしては、エコジョーズと同じですが、これを石油給湯器でも行っているということになります。また、エコフィールはバーナーに工夫が施されており、着火音、燃焼音は約49dBに軽減されていますので、深夜や早朝にお湯を使っても近所迷惑にはならないと思います。また、着火や消火の際、気になった臭いもほとんど気にならない程度に低減されていますから、あのツーンと鼻を突く臭いから開放されますよね。
エコフィールには、使用目的に応じたいくつかのタイプが用意されています。フルオートは、お風呂のお湯はり、自動ストップ、追い炊き、自動保温、自動足し湯、残り湯の沸かし直しなどを、リモコンのボタンひとつで自在に設定可能です。定量お知らせ機能の付いた給湯専用機もありますから、好みのタイプを選べます。なお、エコフィールには、今のところ、オートタイプはありません。
変り種としては、太陽熱温水器接続用エコフィールがあり、もし、自宅に「太陽熱温水器」が設置されていれば、それらとの接続でより一層の省エネ化を実現できるようです。
エコフィールはガスタイプの給湯器よりは、やや大振りで質量もありますが、お風呂、キッチン、洗面所などへ十分な量のお湯を供給できるなど、給湯量はエコジョーズに負けていません。エコフィールの給湯能力は46.5KW(40,000Kcal)ですが、これをガス給湯器の号数に換算すると、26~27号に相当します。ただ、設置に関しては床置式だけなので、選択の幅は限られることになります。
給湯器ですし、競合品も多いので、そんなに高い価格ではありません。フルオート、給湯専用などで値差がありますが、どうせなら使い勝手のいいフルオートがお薦めです。
フルオートタイプの屋外据置型で、標準タイプのリモコン2台(台所用と浴室用)が付いた製品価格が1台当たり、25~30万円程度です。浴室用でインターホン付きなども選択できますが、数千円割高になるようです。同タイプのオートストップ機能の付かない給湯専用のエコフィール(リモコンは台所用のみ)は、フルオートより10万円ほど安く、15~20万円程度が市場の価格です。
ただ、残念ながら、エコフィールは本体だけを取り付けても使用できません。燃料が灯油ですから、本体に灯油を引き込んでこなければならないからです。既に、石油給湯機を使用していて、これをエコフィールに取り替えるリフォームなら、そうした問題は解決済みです。なぜなら、屋外に灯油タンクがセットされ、そこから送油用の配管が伸びているからです。でも、新しく灯油タンクの設置をするなら、タンクの容量が200ℓ以上なら、各地区の火災予防条例にしたがわなくてはならないので、所轄の消防署にご相談ください。
取り付け工事費は、本体だけなら5万円前後ですが、灯油タンクやコンクリート架台などが加わると10万円を超えることもあります。数社の見積りを取ってみてください。その際、消防署などへの書届けも代行してもらうといいでしょう。

心配御無用。エコフィールにもちゃんと補助金がありますよ。取り扱っているのは、石油連盟 基盤整備質 エコフィール導入促進チームです。電話でのお問合せは、TEL03-3279-3171(FAX03-5304-6580)です。
補助金は、エコフィールの機器本体に対して、1台につき1万7,000円、同様にドレイン配管工事などの特殊工事には、1台につき上限5,000円で、合わせて2万2,000円です。補助金額も内容も、エコジョーズと同じですね。なお、補助金を受ける機器の購入価格によっては、補助金が支給されない場合があります。基準となる機器の価格は毎年変更されるのでご注意ください(09年は10万9,000円以上)。
補助金の詳細は、石油連盟のHPでお確かめください。
熱効率が95%という驚異的な高効率の給湯器ですから、エコへの期待も膨らみますね。従来型の石油ふろ給湯器(熱効率が83%)とエコフィール(同95%)を比べた場合、一般的な家庭で年間約79ℓの灯油が節約できますから、二酸化炭素の排出量も当然少なくてすみます。
試算では、従来タイプが出す二酸化炭素が、年間1,560kgに対し、エコフィールは1,363kgですから、排出量で197kg、率では13%もの二酸化炭素が削減できることになります。エコフィールは地球環境に優しい給湯器だということが納得いただけましたか?
エコもそうですが、灯油の消費量を金額に換算してみれば家計にも優しい給湯器だってことも証明できます。年間79ℓ節約できるのですから、原油価格が急騰したときには強い味方になってくれるはずです。

新築なら、最初から、設計者や工務店にお願いして「給湯はエコフィールにしたいのですが」ってお話ししておくのがいいでしょう。リフォームなら、燃料店が一番確かかもしれません。灯油の量が少なくなったら、いつも補給に来てくれる燃料店です。親切なアドバイスがもらえると思います。
以下にエコフィールのメーカーのHPを照会しますので、参考にしてください。
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